2022年10月

 

 この前行った東京。

 学士会館とは何じゃ??

 

 学士様、の学士かえ??

 

 「 そうじゃ・・」

 「 狸殿、学士様を知っとるのか??」

 

 知らいでか!!

 実は、狸の儂も “ 学士様 ”じゃ!!

 

 「 おう、そりゃ知らなんだ・・」

 「 狸殿、失礼いたした・・」

 

 「 で、どこを出ておられる??」

 

 狸の儂は、なあ

“ 月が出た出た、月があ出たあ、よいよい!!

 月でござる!! 

 

 「 さよか・・」

 「 高い所じゃのう・・」

 「 高い、偉いとこじゃのう・・」

 

 そうじゃ、狸の儂は、人が言うほど馬鹿で無く!!

 月ほど高く、偉いんじゃ!!

 

 「 さよか、ほな和尚の儂は、

   お八つにするで、さいなら・・・・・」


  和尚、この前はお土産、ありがとさん!!

 美味かったぞよ!!

 

 「 ホイホイ・・」

 「 そりゃそうじゃ・・」

 「 儂の買って来るものは、美味いに決まっとる・・」

 

 で、和尚。

 何で東京に行っておった?

 

「 東京の学士会館で、ある集まりが有ってのう・・」

 「 そこで、シャンソンを聴き、食事を頂いた・・」

 

 うっひょう!!

 ええなあ!!

 儂も連れて行ってくれたらよかったのに!!

 

「 そりゃ無理じゃ・・」

 「 狸殿、新幹線で3時間、尻尾が出ぬか??」

 「 会合の2時間、耳が出ぬか??」

 

 そうじゃなあ、まあ1時間持つかなあ!!

 

 「 そうじゃろう・・」

 「 儂は、シャンソンと食事を堪能した・・」

 

「 それだけでなく、

集まられた方々と楽しい時間を過ごした・・」

 

 「 久しぶりの開放感で、至福の時を過ごしたわ・・」

 

 それは良かったのう!!

 狸の儂は、留守番で寂しかった!!

 

 

 おや、和尚!!

 出張からお帰りか??

 

 何時? 帰ってきたのじゃ?

 確か、東京に行っとったよのう!!

 

儂にお土産は?

 

 「 狸殿、ただいま帰りました・・」

 「 先ほど帰ってきたとこじゃ・・」

 

 何日か居らんかったかのう。

 和尚が見えんと、さびしいわ!!

 

 掃除をしとるときは、和尚は無口じゃて、

    独り言は一切せずに仕事に邁進しておる!!

 

 じゃて、和尚の声は無くとも、

後姿を見とるだけで安心じゃ!!

 

 「 狸殿は、子供のようじゃのう・・」

 「 和尚の儂は、狸殿の親では無いぞよ・・」

 

 じゃがのう、

毎日毎日和尚の作業中の後姿を見とると、

            親の様な気がしてのう!!

 

 「 ほうほう、お前さんの親か・・」

 「 光栄で御座る・・」

 

 「 親としては、土産を渡さないかんのう・・」

 「 ほりゃ、東京の “ かりんとう”じゃ・・」

 

 ひぇい!!  

 おおきに!!

 

 おりゃ!!

 白い花が咲いとる!!

 

お茶の花と蕾(白) (2)



 よく膨らんだ蕾と花じゃ!!

 和尚、何じゃったっけ??

 

お茶の花と蕾(白) (1)

お茶の花と蕾(白) (3)



 「 おう、狸殿・・」

 「 よう見つけたなあ・・」

 

 「 それはお茶の木の花じゃ・・」

 「 中国原産で、

昔は健康を維持する漢方薬として、

葉っぱを煎じて飲まれて居った・・」

 

 「 お茶の木は、建仁寺の栄西禅師が

中国から最初に持って帰られて、

現在の宇治茶の走りとなっておる。・・」

 

 「 このお茶の木は、

東福寺の聖一国師が中国から持って帰られ、

静岡茶の走りとなったものじゃ・・」

 

 ありふれたお茶の木でも、歴史が有るのじゃのう!!

 

「 お茶の木は、

椿の原種とも言われているが、諸説ある・・」

 

 難しいことは知らんが、

花は咲くとすぐ落ちてしまうのう!!


お茶の花と蕾(白) (6)

 

 苔の上に落ちた花も、中々のものじゃ!!

 もう少し甘いと、食べてもいいのじゃが!!

 

 矢張り、花より団子じゃ!!!!!

 

 裏庭にピンクの色が御座る!!

 中々淡い桃色じゃ!!


シュウカイドウ ピンク花 (2)
 


 和尚が挿し木した鉢を置いてる、

裏庭に咲きよる!!

 確かシュウカイドウと言っていたかいのう!!



シュウカイドウ ピンク花 (1)

 

 漢字で書くと“ 秋海棠 ”と書くが、難しいのう!!

 

 じゃが、忘れた時でも、

隠れるように裏の片隅に花を付ける!!

 

シュウカイドウ ピンク花 (4)




 可憐じゃのう!!

 お茶の先生が、

茶席にと一輪挿しの花として、よう持って帰りよる!!

 

 しかし、可憐じゃのう!!!!!

 

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