和尚が造っておる裏の花道に白い花が咲いておる。
この前は、沈丁花の三姉妹が白い花を付けていたが、
もう、花は散って枝を伸ばし始めた。
その横に、何や、小さい花の塊が、
毬の半分の大きさでかたまっておる。
和尚、この半球の花は何じゃ??
「 これはなあ、小手毬と言う花じゃ・・」
「 これに対し、大手毬と言うのも有る・・」
手毬やと、蹴ってもええんかいなあ??
「
阿保か、蹴ったら枯れるがなあ・・」
「
球体の様に丸いので、
手毬と名付けられてるのじゃ・・」
「 名付けるのは、同一の形をしてなくても、
よく似ていればその名前を借りるのじゃ・・」
「 狸のお主も、人間の様じゃて、
“ お人狸 “と名付けようか・・」
いやいや、“ 狸殿 ”で結構。
『 殿 』が付いとるからのう!!!