おう、和尚!!
霜や雪が多いが春じゃのう!!
「 そうじゃ、春じゃ・・」
「 寒い寒いと言っておるが、春が指先まで来とる・・」
そうじゃ、狸の指先は、手が短いのでもう少し先じゃが!!
目には見えておる!!
紅梅が蕾から花が咲いたわ!!
ええもんじゃな!!!!!
梅を見ながら一杯!!
和尚、如何じゃ!!!!!
「 狸殿、和尚の儂は、昼から飲まんのじゃ・・」
「 呑むのは、夜の晩酌だけじゃ・・・・・」
「 昼に呑むのは、
会合の後のお酒が付いている会食だけじゃ・・」
「じゃて、お寺で昼に呑むことは滅多に無い・・」
そりゃ、残念じゃ!!
和尚が呑まんでも、儂にお酒をくれたら、
儂だけが昼から、紅梅を愛でながら飲んでやるぞ~~!!
「 いやいや、まだ咲いていない梅が有る・・」
「 白梅じゃ・・・・・」
「 白梅は、紅梅より花が咲くのが少し遅い・・」
「 淡い紅梅、ピンクの梅も紅梅より少し遅い・・」
「 じゃて、狸殿も呑むのは今しばらく我慢せい・・」
「 紅梅・白梅・桃色梅が全て咲いたら、
御酒を少し狸殿に差し上げよう・・」
和尚、ほんまかやえ??
和尚、忘れんといてや!!!!