何という丸坊主じゃ！！
ここまで食べられたら、この実も美味しいと言うことか？？
今年は、狸の儂でも食えるかなあ？？
和尚～～～！！
「 おう・・狸殿・・大きい声を出して如何した？？」
「 ピラカンサの前でどうした？？」
いや、和尚！！
教えてくれや！！
このピラカンサと言う木は実を仰山付けておったが、
いつの間にか丸坊主じゃ！！
誰が何時の間に食べたのじゃ？？
「 多分、鳥が食べたのじゃろう・・」
「 鳥以外が飛び立つ、逃げるのを見たことないからのう・・」
よっぽど美味いのじゃろうな！！
実が一個も残っていない、千両や万両は残っているのに！！
和尚に声を掛けたのは、それ程美味ければ、
今年は、狸の儂が先に貰おうと思ってな！！
で、和尚！！このピラカンサの実は美味いのかや？？
「
儂も、
過去に味見をしてみたが、儂の舌では美味くはなかったわ・・」
「
少し渋かったのを覚えておる・・」
じゃが、鳥には美味いのかや？？
「
多分熟しておると、鳥の味覚には美味しいのじゃろう・・」
「
儂は美味くなかったので、狸殿にも美味くないと思うよ・・」
さよか、ほな儂も食べるのを止めとくわ！！
庭には赤い実が仰山あるが、
狸の儂が食べられるのは、少ないのう！！
