おんにゃあ??

 

 畑が新しく出来た??

 と言うより、畑にするために耕しておるのか??

 

 落ち葉が一杯ある所じゃが、

         耕して畑にするのかのう??

 

 とは言え、椎の大木が有る下じゃて、畑になるかあ??

 椎の大木の下には、紅葉の木も有り、

           お日さんが一切当たらんのに!!

 

 和尚は、耕して何を植えて、育てるつもりじゃ??

 おう、丁度よいは、向こうから和尚が来たわいなあ!!

 

 和尚、この落葉を耕して、何を植えるんじゃ??

 「 おう、狸殿、久しぶりじゃのう・・」

 

 大雨が降って、食事が碌に出来なかったので、

        食べ物を見つけるのに一生懸命じゃった!!

 「 成程・・ この前の大雨は大変じゃった・・」

 「 居宅の裏の崖が地滑りし、この何日かは大変じゃった・・」

 

 ああ!! それでショベルカーの音が煩かったのか!!

 和尚は、和尚の仕事の外に、植木屋・草取り・土方と、

               仕事がようけ有るのう!!

 

 ショベルカーの運転手もするからのう!!

 

 で、和尚、何でこんな落ち葉の所を耕しておる??

 「 うん!! 狸殿が耕したのではないのか??」

 

 うんにゃあ、狸の儂が何で耕さないかん??

 「 狸殿が、餌を探すために掘ったのではないのか??」

 

 うんにゃあ!! 儂ゃ、しとらん!!

 「 そうか、狸殿が餌取りで掘ったと思うた・・」

 

 「 そうか、狸殿でなければ、アライグマかアナグマかのう??」

 

 「 落ち葉が有ると、ミミズが増え、

又、秋によい声を聞かしてくれるコオロギが増えるのじゃ・・」

 「 そこには、モグラも増えるし、それ以外の虫も増えよる・・」

 

 「 自然とはそう言うものじゃが、

 一般の方々は、“ 落ち葉が残っていますねえ”と仰る・・」

 

 「 “ ミミズとコオロギの家 と説明すると、

理解いただけるが、通りすがりでは、掃除忘れじゃ・・」

 

 「 まあ、世の中はそんなもんじゃて、

気にしてもしゃあないが・・」

 

 和尚、狸の餌場所にはせんから、心配せんといて!!

 儂ゃ、和尚がミミズやコオロギを増やそうと思ってる、

              落ち葉の所は荒さんわな!!